パプレニャク
パプレニャク[Paprenjak]は、ザグレブ周辺地域の銘菓として知られる、クロアチアを代表する伝統的なお菓子のひとつです。
その起源はルネサンス時代にさかのぼり、長方形をした、木型でつけられたクロアチアの伝統的なモチーフ(民族衣装の刺繍にもよくみられるハートや果物など)が立体的に浮かぶ、見た目も味も素朴なクッキーです。
クロアチアの小説家アウグスト・シェノア[August Šenoa](1838年-1881年(1880年に発生したザグレブの地震による怪我がもとで死去))は、このパプレニャクを、小説《Zlatarovo Zlato(金商人の宝)》の中で「ザグレブの人々に親しまれているお菓子」として登場させており、このころからザグレブを代表する銘菓であったことがわかります。
クッキーとはいえ、ただ甘いだけではなく、”パプレニャク”という名前の由来のとおり、コショウ[papar]やシナモン、クローブなどのスパイスと塩が絶妙な匙加減で加えられた、日本人にとっては、新鮮でいてどこか懐かしい味わいのクッキーです。
クロアチアのお土産としても大人気のパプレニャクですが、日本でも材料が手に入るため、ご自宅で作ることができます。レシピをご紹介します。
レシピ
材料
- 小麦粉:400g
- ラード(またはバター):120g
- 砂糖:150g
- 蜂蜜:70g
- 卵:3個(全卵1個、2個は卵黄のみ使用)
- くるみ(パウダーが望ましいが砕いたものも可):130 g
- 黒コショウ:小さじ1/2
- クローブ(パウダー):小さじ1/2
- シナモン(パウダー):小さじ1/2
- ナツメグ(パウダー):小さじ1/2
- 塩:ひとつまみ
- オレンジピール(おろし金ですりおろしたもの):少々
作り方(40~50枚分)
※ たくさん焼いて少しずついただくのがおすすめです!
- ボウルにふるいにかけた小麦粉を入れる。
- 1.に砂糖、クルミ、黒コショウ、クローブ、シナモン、ナツメグ、塩、オレンジピールを加えてよく混せる。
- ラード(またはバター)を加え、指を使ってサクサクとした触感が残る程度になじませる。
- 卵(白身1個分+卵黄3個分)を加える。
- 蜂蜜を加えてよく混ぜる。
- 平らな面に置き、ひとかたまりになるようによく練り合わせる。
- 出来上がった生地をラップなどで包んで冷蔵庫で1~2時間放置する。
- 冷蔵庫から取り出した生地を、半分に切り、小麦粉をまぶした面で5~7mmの厚さに広げる。
- 型を使って生地に模様をつけ、長方形に切り、形をととのえる。
- 200℃に熱したオーブンで25分焼く。焼きあがったら、よく冷まして、できあがり
詳しくは下記ザグレブ観光局の動画でもご覧いただけます。
リンク(参考):ザグレブ観光局「Paprenjaci – papreni medenjaci」https://www.infozagreb.hr (クロアチア語)

