クロアチアでユーロ硬貨の製造が始まりました
2013年にEUに加盟したクロアチアは、2023年1月1日から、20番目のユーロ導入国となることが正式に決定しました。
先日2022年7月12日には、導入時の交換レートが1ユーロ=7.53450クーナに決定されるなど、導入に向けた準備が進められており、7月18日からは、クロアチアでユーロ硬貨[eurokovanica]の製造が始まりました。
ユーロ硬貨は、表面は共通のデザインですが、裏面や側面は発行国独自のデザインが認められています。クロアチア独自のデザインは、昨年の夏に行われた一般公募により選ばれました。
デザインのモチーフは公募時にあらかじめ指定されており、現在のクーナ硬貨に用いられているテン[kuna=その毛皮が珍重されていたことから、まさに“クーナ”という現在の通貨名の由来であるイタチ科の動物]、発明家ニコラ・テスラの肖像、グラゴル文字[Glagoljica=スラブ語最古の文字として生まれ、中世クロアチアで独自の発展を遂げた文字]、さらに、クロアチアの地図、市松模様[šahovnica=直訳するとチェス盤柄(クロアチア王家の紋章に用いられ、国旗やナショナル・チームのユニフォームなどから世界中で知られている柄)]が用いられています。
そのほか2ユーロ硬貨の側面には、ドゥブロヴニク出身の詩人イヴァン・グンドゥリッチ[Ivan Gundulić]の《Himna slobodi (自由への讃歌)》の冒頭のフレーズ “O lijepa, o draga, o slatka slobodo (おぉ麗しく、愛しく、甘美な自由よ)”が刻まれています。
下記の動画はクロアチア国営銀行による、硬貨のデザインの概要と製造の様子の紹介映像です。
動画:「Proizvodnja hrvatskih eurokovanica 」(YouTube)
各硬貨のデザインについては以下をご覧ください。
2ユーロ
クロアチア地図
1ユーロ
テン
50、20、10セント
ニコラ・テスラ
5セント・2セント・1セント
グラゴル文字
(クロアチア[Hrvatska]の国名コード、“HR”と書かれています)
動画提供:「 HRVATSKA NARODNA BANKA / CROATIAN NATIONAL BANK」(Youtube Channel)