コラム・豆知識

クロアチア人に多い姓トップ3

日本の姓(苗字)は、多い順に「佐藤」、「鈴木」、「高橋」と続きますが、クロアチアでこれらにあたる姓[prezime]をご紹介します

※2020年〜2022年のデータをもとにしています。順位に変動はありません。

 

1位:クネジェヴィチ[Knežević]

「クネジェヴィチ」は、「王(家)の子孫」に由来する姓で、クロアチアのみならず、周辺のセルビア、ボスニア=ヘルツェゴビナ等でも多い姓です。クロアチアではほぼ全土にみられ、特にザグレブ[Zagreb]、ザダル[Zadru]、リエカ[Rijeka]、オシイェク[Osijek]、スラヴォンスキ・ブロード[Slavonski Brod]など、比較的大きな街に人口が多いのが特徴です。

 

2位:ホルヴァト[Horvat]

「ホルヴァト」は、ザグレブ周辺の方言に由来する少し古い時代のクロアチア語で「クロアチア人」を意味する姓で、少し前(2011年ころ)まではクロアチアで最も人口の多い姓でしたが、2014年に「クネジェヴィチ」に1位の座を譲りました。クロアチア国内だけでなく、周辺のスロヴァキアやハンガリーにもよくみられる姓です(なんとスロヴァキアで最も人口の多い姓は、ホルヴァト/ホルヴァトヴァ[Horváth(男性形)/Horváthová(女性形)]で、ハンガリーにおいても、ホルヴァート[Horváth]は5番目に多い姓です)。この苗字は特にチャコヴェツ[Čakovec]やヴァラジュディン[Varaždin]など、クロアチア北部の街や村に多くみられます。

 

3位:コヴァチェヴィチ[Kovačević]

「コヴァチェヴィチ」は、英語の姓Smithsonにあたるもので「鍛冶屋」に由来する姓です。関連する姓コヴァチ[Kovač]やコヴァチッチ[Kovačić]なども含めると、他のスラヴ語圏やハンガリーにおいても非常に多い姓です。クロアチアでは特にサヴァ川[Rijeka Sava](下流のセルビアでベオグラードでドナウ川に合流するクロアチアを代表する川)流域のノヴァ・グラディシュカ[Nova Gradiška]から対岸のボスニア側のボサンスカ・ポサヴィナ[Bosanska Posavina]にかけての地域に多い姓です。