コラム・豆知識

クロアチアから世界へ躍り出た電気自動車メーカー「Rimac Automobili」

写真提供:Rimac Automobili

Rimac Automobili(リーマツ・アウトモビリ(英語読みで”リマック”と表記されることもあります))は、クロアチアの首都ザグレブの西方に位置する街スヴェタ・ネデリャ[Sveta Nedjelja]に本社を置く、BEV車(二次電池式電気自動車)メーカーです。
BEV車はエンジンを持たず、バッテリーで駆動するため、走行時に窒素酸化物や二酸化炭素などを排出しない車です。

Rimac社は、創業者であり現在も筆頭株主であるマテ・リーマツ[Mate Rimac]が、故障したBMVを電気自動車に改造したことから始まりました。

Rimac社は、苦難を乗り越え、資金調達に次々と成功します。
2021年11月には、テクノロジー部門を除くハイパーカー部門は、ポルシェの支援のもとで、ブガッティとの合併会社、Bugatti Rimac社となりました。
こうしてラグジュアリーなハイパーカーの世界的なメーカーとしての歩みを進めたのち、先日2022年6月1日には、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)やゴールドマン・サックス・グループのプライベート・エクイティ・ファンド、従来の株主であるポルシェやヒュンダイ、インベストインダストリアルなどから、併せて500万ユーロもの資金調達に成功しました。

2009年の創業から十数年余りで、今日の世界をリードする電気自動車メーカーのひとつとしてその名を轟かせたサクセスストーリーとともに、クロアチアを超えて世界中から注目を集めています。

2022年6月15日には、ついにクロアチア国内でRimac社の主力車「Nevera(ネヴェラ)」(写真)が、ナンバープレートをつけた登録車両となり、公道を走れるようになりました。
この日、マテ・リーマツ氏は、自身のFacebook(@mate .rimac)の投稿で、「1000人以上が参画し、17台のプロトタイプが生産され、45回のクラッシュテスト中に9台の車を破壊したほか、何千回ものテストを行った5年間の開発期間を経て、今日、初めてNeveraが登録車両となりました。」「今のところクロアチアのみですが、近い将来、モナコ、イギリス、アメリカ、ドイツ、日本、カナダなど他の多くの国で登録が行われることでしょう。」と述べています。

リンク:「Rimac Automobili 」(Rimac社公式サイト : 英語)
リンク:「Rimac Nevera: Dare to Feel the Next Generation of Performance 」(「Nevera」紹介動画 : 英語)