クロアチア最古の薬局ーフランシスコ会薬局

ドゥブロヴニクの旧市街への入口であるピレ門のすぐそばに位置するフランシスコ会修道院には、クロアチア最古の薬局「フランシスコ会薬局[Franjevacka Apoteka](別名：小修道士薬局[Ljekarna male braće])」があります。

1317年に開設されたこの薬局は、世界でもバグダッド、パドヴァに次いで3番目に古い薬局で、当初は、修道院のための薬局として開設されましたが、やがてドゥブロヴニク市民も対象とするようになり、今も変わらず市民の健康を支える薬局として営業されています。
しかし、現代の薬局機能を果たすには、非常に多くの薬を取り扱う必要があることから、昔の薬品棚や器具については、ルネサンス様式で建てられた修道院内の博物館に移設されました。この博物館には、絵画や、古い時代の修道服や装飾品なども展示されています。

現存する薬の目録は、地震の影響や火災での消失を免れた17〜18世紀以降のものです。

ミントとセージなど、薬用植物から抽出された伝統的な飲み薬などの薬の配合や効能は、写本により現代に伝えられています。たとえば、当初修道院で記憶力の維持を目的に処方されてきた薬に滋養強壮の効果があることなど、アンチエイジングに効果があるとされる記述が数多く残されています。

この薬局で売られているアロマ製品やクリームなどは、お土産にも人気があります。

参考 :「Franjevačka apoteka 」https://tzdubrovnik.hr/get/muzeji/5555/franjevacka_apoteka.html(ドゥブロヴニク観光局サイト:クロアチア語)