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ザグレブ最古の建築物ーロトルシュチャク塔

ロトルシュチャク塔はザグレブの最古の建築物のひとつです。世界一短いことで知られるザグレブのケーブルカーを登った先の、小高い丘グラデツ[Gradec]にそびえ立つこの塔は、その昔クロアチア=ハンガリー王国の国王、ベーラ4世時代に、タタール人に対する防衛の拠点として建設され、1266年に完成しました。

ロトルシュチャク塔[Kula Lotrščak]は、1646年に設置された、街の閉門を知らせる鐘のラテン語名「カンパナ・ラトゥルンキュロルム[campana latrunculorum]」に由来し、”ロトルシュチャク”と呼ばれるようになりました。

現在の外観は、19世紀の改装時のもので、塔の先端までの高さは約30メートルあります。改装後、ザグレブ市内のすべての教会の鐘を同時に鳴らすための時報として、毎日正午に、4階の南側の窓から大砲が放たれます。1877年の大晦日に初めて鳴り響いた大砲は、第一次世界大戦中は停止されていましたが、1927年から今日まで、4階の南側の窓から毎日、ザグレブ市民に迫力のある音で、正午の訪れを知らせています。

19世紀にはカフェが入居していた塔の1階は、現在は、クロヴィチェヴィ・ドヴォリ美術館[Galerija Klovićevi dvori]の一部となっており、芸術鑑賞ができるほか、各種お土産をはじめ、ユニークなジュエリー等を販売するギフトショップがあります。また、上階は展望所となっており、この場所からザグレブの街を見下ろす美しい眺望は観光客からも人気があります。

ロトルシュチャク塔(クーラ・ロトルシュチャク) [Kula Lotrščak]
Tomićeva ul. 9, 10000, Zagreb, Hrvatska
入場料:大人(1名)3ユーロ(約450円)/7歳〜18歳:2ユーロ(約300円)/子ども団体料金(10人以上・一人あたり):1ユーロ(約150円)
※美術館への入館は別途チケットの購入が必要です。展示により料金は変動します。

参考 :「Kula Lotrščak 」(クロアチア語)