2022年はクロアチアの4つの音楽祭を共催します
クロアチア、シサク[Sisak]に拠点を置く文化・芸術振興団体、Hrvatska udruga Ars organi Sisciae(HUAOS)が主催する4つの音楽祭(後述)を、当センターは日本クロアチア協会とともに共催します。
HUAOSは、音楽と芸術文化の振興と発展を目的として設立され、2007年より開催されてきた、オルガン音楽を中心とした国際的な音楽祭「アルス・オルガニ・シシエ[Ars Organi Sisciae]」の開催をはじめ、音楽・芸術等の分野における歴史と伝統の保護と継承に尽力してきた団体です。
2020年末のシサク近郊を震源とする地震と今も続くその余震による被害を乗り越えて、2021年もクロアチア国内で4つの音楽祭が開催されました。
ズリン・フェスティバル [Zrin Festival]
クロアチア中部の、ウナ川流域を指す地方ポウニェ[Pounje]と、古城が多く残るバノヴィナ[Banovina]の各地で、2015年から毎年初夏に開催されている、クラシック音楽をはじめジャズなど現代音楽の演奏も交えたコンサートを中心としたフェスティバルです。ズリン[Zrin]は、歴史的に重要な地域で、とりわけこの地の名前を冠する英雄、ニコラ・シュビッチ・ズリンスキ[Nikola Šubić Zrinski]が生まれたことで有名です。フェスティバルのプログラムの一環として、展覧会、映画の上映会、詩会や文学の夕べなども開催されています。
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国際オルガンフェスティバル「アルス・オルガニ・シシエ [Ars Organi Sisciae]」
ラテン語でSisciaeと呼ばれた、カトリック教会のシサク教区の教会に残る、250年以上の歴史を持つオルガンが主役の、世界に開かれた音楽祭です。クロアチア国内外のオルガニストを迎えて行われるコンサートが開催されています。
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木造礼拝堂フェスティバル [Festival Drvenih Kapela]
クロアチア各地に残る木造の礼拝堂で開催される音楽祭です。日本人には馴染み深い木造建築ですが、ヨーロッパではその数はあまり多くなく貴重なものです。クロアチア北部〜中部にはその気候や歴史的背景により、木造建築が多く残されています。教会の内部に施された美しいバロック様式やロココ様式などの芸術的な装飾に似合うクラシック音楽のコンサートで、テレマンやバッハ、ヘンデル、そしてクロアチアの作曲家の作品が演奏されます。
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ライク・リカ・フェスティバル [Like Lika Festival]
2021年に初めて開催された新しい音楽祭で、リカ地方の各地で最高の音楽家を招いてのコンサートを開催し、リカ地方のもつ歴史と豊かな自然と音楽の調和を存分に楽しめるように企画された音楽祭です。
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HUAOSはオルガン音楽・教会音楽だけでなく、あらゆる種類の芸術を対象とした総合的な文化・芸術振興を理念の中に掲げており、4つの音楽祭はすべて、国境を超えて誰もが無料で楽しめるYouTubeでのライブ配信・アーカイブ配信が行われています。この取り組みと音楽祭を日本に紹介し、音楽を通じた日本とクロアチアの交流のきっかけとなることを願っています。
リンク :「Hrvatska udruga Ars Organi Sisciae 」(クロアチア語)